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1. 労働基準監督署の調査には3つの種類があります

労働基準監督署の調査とは、労働基準監督官が、労働基準法等の違反の有無を調査する目的で、事業場に立ち入ることをいいます。主に、次の4つの場合があります。

■定期監督

最も一般的な調査です。労働基準監督署の調査の多くはこの定期監督に該当し、事務所の管轄の労働基準監督署が任意に事業所を選び、事前に調査の日程を連絡し行います。

■申告監督

会社に在職している従業員もしくは退職者から、残業代の未払いや、不当解雇等について労働基準監督署に申告(通報)があったときに、その内容を確認するために行う調査です。
この申告監督の場合には、申告者である労働者を保護するために、労働基準監督署では「申告監督」であることを明らかにせずに、調査にやってきます。定期監督のふりをして調査にくるわけです。
したがって、未払い賃金や不当解雇について思いあたるようなケースでは、従業員が労働基準監督署に訴え出たことによって、本当は「申告監督」で調査に来たのだなと思った方がいいかもしれません。

■再監督

過去に是正勧告を受けたが、指定期日までに「是正(改善)報告書」が提出されない場合や、事業所の対応が悪質である場合などに再度行われる調査です。
会社は労働基準監督官の行政指導に従わないために再監督されるわけですから、上の3つの調査よりもおのずと厳しいものになります。

※労働基準監督官とは?

臨検(立ち入り調査をすること)・資料の提出・尋問と、特別司法警察職員としての権限を持つ国家公務員です。
つまりは、「会社や工場、寄宿舎に立ち入り」、「帳簿・書類・資料の提出を求め」、「関係者に対する尋問を行い」、悪質な場合には「強制捜査、証拠物品の押収」等を行う権限を持ちます。
海上保安官や麻薬取締官と同様に犯罪を調査し、被疑者を検挙する権限をもっており、税務署の税務調査官がこれらの権限を持っていないことを考えると、労働基準監督官にはより強い権限が与えられています。

2. 労働基準監督署から行われる行政指導の種類

事業所の労働基準法等の違反に対して行われる行政指導のことを「是正勧告」といいます。
労働基準監督官から交付される文書の種類は次の3種があり、いずれも指定期日までに指摘事項を改善し、「是正(改善)報告書」を提出しなければなりません。

1.     「是正勧告書」:法律違反がある場合

2.     「指導票」:法律違反はないが、改善の必要がある場合

3.      「施設設備の使用停止等命令書」:労働安全衛生法その他の違反があり、危険がある場合

 

3. 労働基準監督官はどのようにやってくるか?

労働基準監督署へ出頭する場合を除き、労働基準監督官自らが来社するケースもあります。来社パターンはおおよそ次のように分かれます。いずれの場合も突然のことで即座の対応は難しいと思いますが、まずは落ち着いて何の趣旨で調査に入るのかをよく確認しましょう。
特に1の突然、来社されるケースでは、対応を急がずに、再度連絡することを約束したうえで、「大変申し訳ないですが、本日は調査に対応することができません。」と一旦帰って頂くのも仕方がないことだと思います。ただし、書類の準備が確実になった時点で、必ず再度監督官宛に連絡を取らなければなりません。誠意を持ってお願いすれば、たいがいのケースでは日程調整は可能です。

    突然、予告もなしに会社に訪れる。

    担当監督官の氏名と、調査日時、そろえておくべき必要書類等を記載した書面が事前に送られてくる。

③電話連絡により、いきなり「○月○日に調査に入らせて頂きたいと思います」と言ってくる。

 

4. 調査が実施される場合の準備と上手な対応の仕方

   必要な書類の準備

通常、事前に「ご用意いただきたい書類」のリストが送付されてきます。これらの書類をわかりやすいように整理し、調査当日にスムーズにチェックがされるよう整頓しておきましょう。調査当日に「あれがない、これがない」なんてことは、そもそも印象がよくありません。不足書類があり、調査までに用意できるものは、作ってしまいましょう(改ざんやありもしない事項の記入をしたりするのは、絶対にしてはいけません)。

   調査に立ち会う人事担当者や上司のスケジュール、スペースの確保

調査は、帳簿を広げてチェックをするようになるので、ある程度の広いスペースが必要です。また、社内の他の部署に立ち入り調査に入ることも考えられます。

  調査に立ち会うにふさわしい服装や真摯な態度

労働基準監督官も人間です。仕事で調査に来ているだけなので、法律違反があれば指摘しないわけにいきません。ただ「印象」はだいぶ違ってくるはずです。まれに、労働基準監督官に対してあまりにも失礼な暴言を吐いたり、文句を言ったりする方がいますが、逆効果です。向こうは調査のプロですから、根拠のない抵抗は止めましょう。根拠がある場合は、丁寧に理由や改善方法を教示してもらいましょう。

5. 実際の調査の流れ

14の順に進んでいきます。

1.     労働基準監督官から、労働関係帳簿のチェックを受ける。

2.     事業主や、人事担当者からの聞き取り調査が行われ、実態を確認される。(タイムカードや勤怠の記録等労働者の勤務実態を確認されます)

3.     このほか、必要に応じて、事業場内の立ち入り調査や労働者からの聞き取り調査が行なわれ、実態を確認される。

4.   その後、指定された日時に「是正勧告書」や「指導票」の交付を受けることがある。

 

6. 労働基準監督官は調査の際にどこを見るのか?

調査の目的(定期監督や申告監督等)によっても異なってきますが、少なくとも次のポイントを中心にチェックが行われるでしょう。

労働基準監督署の調査の際には、事前に「ご用意いただきたい書類」というものが何らかの形で送付されてきます(予告なしの飛び入り調査では、当然に事前の案内はありえません)。以下の114までの書類が一般的ではないでしょうか。これも毎年の調査方針によって変更されることがありえます。特に、直近の年に話題となった事項については、注意していく必要があります(メンタルヘルス関連、派遣労働者の管理、未払い残業代や時間外労働の発生しない管理監督者の管理等)。

1.     会社の組織図

2.     労働者名簿

3.     賃金台帳

4.     社員別の時間外労働・休日労働に関する実績資料

5.     タイムカード等の勤務時間の記録

6.     時間外・休日労働に関する協定届(事業所控)

7.     現行の就業規則

8.     変形労働時間制やフレックスタイム制・裁量労働制等、特殊な定めをしている場合の労使協定

9.     社員の年次有給休暇取得状況についての管理簿

10.   社員に交付している労働条件通知書(会社控)

11.   総括安全衛生管理者、安全管理者、衛星管理者の選任状況についての資料

12.   安全委員会、衛生委員会の設置・運営状況についての資料

13.   産業医の選任状況についての資料

14. 健康診断の実施結果